クレジット・ローンがよくわかるBlog

クレジットカードの1番のメリットは、先にモノを手に入れてから、後で支払うという決済手段であること。

クレジットカードの不正利用被害額141億円

一般社団法人日本クレジット協会が、2023年9月に公開した「クレジットカード不正利用被害額の発生状況」によれば、2023年4月~6月の不正利用被害額は141.0億円となったのだそうです。


その内訳は。偽造カード被害額:0.5億円(構成比:0.4%)、番号盗用被害額:132.4億円(構成比:93.9%)、その他不正利用被害額:8.1億円(構成比:5.7%)で、2023年のクレジットカード不正利用被害額については過去最高のペースとなっているようです。


カード番号を盗む手口が9割で、メールなどで情報をだまし取るフィッシングが多いのだそうで、ネット通販やキャッシュレス決済の増加が背景にあるとみられ、被害者は40~50代の男性が目立っているようです。


日本クレジット協会の統計結果の発表に先立ち、2023年3月29日には独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)から、「セキュリティ10大脅威 2023」が発表されており、これを見ると、複数の個人向け脅威がサイバー金融犯罪と密接に関連するもので、クレジットカード情報の不正利用に関しては前年と同じ第4位に挙げられており、今年も継続して大きな脅威の1つとされています。

セキュリティ10大脅威 2023

クレカ決済 生体認証を義務化へ

通販サイトの運営者や出店者を対象として、クレジットカード決済時に生体認証などによる本人確認を2025年4月までに義務づける方針が示されました。



カード会社や決済代行業者など業界関係者でつくる「クレジット取引セキュリティー対策協議会」のガイドラインを22年度末に改正し、オンラインでのカード決済を扱う全ての事業者に、本人認証システムの導入を義務づけるよう働きかけていくようで、自社のECサイトのほか、楽天やヤフーなどのオンラインモールに出店している事業者も対象となるようで、ガイドラインは、割賦販売法の「実務上の指針」に位置づけられており、事業者はこの水準のセキュリティー対策を講じる義務があるのですが、罰則はありません。


カードの不正利用が急増しており、対策を強化する方針のようです。


国内EC(電子商取引)事業者での国際的な本人認証サービス規格「EMV-3Dセキュア」への対応が遅れていて、EC事業者は今すぐにEMV-3Dセキュアに対応しておかなければ導入が遅れ事故を起こしてしまえば、企業存続が危ぶまれる事態になりかねません。


EMV-3Dセキュアとは、米Visa(ビザ)、米Mastercard(マスターカード)、ジェーシービー(JCB)など国際カード会社6社による技術団体EMVCoが規格化している本人認証サービス規格で、狙いは使いやすさとセキュリティーの向上で、2016年にリリースし、現在EC事業者に対して導入を推奨されています。

スマホ完結の個人向けローン

NTTドコモが、個人向けローンサービス「dスマホローン」を開始。
ドコモのサービスのユーザーは金利優遇を受けられるのだそうで、その限度額は300万円。



この新サービスは、ドコモがユーザーに直接融資する個人向けローンサービスとなっており、クレジットカード「dカード」や対象のドコモ回線契約など、ドコモのサービスの利用状況に応じて、最大で年率3%の金利優遇(基準金利から最大で-3%)を受けられるのだそうで、ドコモ回線を利用していなくても、dアカウントを所有し所定の要件を満たしていればdスマホローンを申し込めるのだとか。


サービスはスマホだけで完結する仕組みとなっており、申込みから契約、借り入れ、返済などは、専用アプリか専用Webサイトで手続きできます。

借入方法は、ユーザー指定の口座への振り込み、またはユーザー名義のd払い残高(現金バリュー)へのチャージ(送金)となっており、返済は口座振替または自動払込みとなります。


追加返済は、ドコモ指定のd払い残高への送金または金融機関口座への振り込みで行なえ、dスマホローンの基準金利は3.9%~17.9%、優遇適用後金利は0.9%~17.9%。基準金利は審査結果に応じて異なるようです。


金利優遇の例は、dカード契約がゴールドで1.5%、レギュラーで0.5%、ドコモ回線契約ありで1%、お金の管理アプリ「スマー簿」のdスマホローン登録口座連携ありで0.5%。


ユーザー自身の属性・信用情報が中心の従来の審査に加え、ドコモの回線契約年数やドコモが提供するサービスの利用情報に基づく与信評価も実施され、ユーザー一人ひとりに適した、利用しやすいローンサービスとなるようで、契約限度額は1万円以上300万円以内、1万円単位。返済方式は残高スライド元利定額リボルビング方式。


返済期間・返済回数は最長8年1カ月または96回で、遅延損害金利率は実質年率で20%。担保・保証人は不要。


dスマホローンに申し込めるのは、満20歳以上満68歳以下の日本国内に居住する個人で、安定した収入があること。


なお、dスマホローンとdカードのキャッシングサービスは併用できない。dスマホローンを契約する場合、dカードのキャッシングサービスの利用枠を取り消す必要があります。